a song for a rabbit.

「淋しいと死んじゃうなんて、そんなの嘘だよ」
誰かがそんな風に笑っていた。


孤独に耐えながら在り続けた。
何に縋りつく為に?
何を守る為に?


風が何処かで生まれた振動を運んでくる。
幽かで希薄な拡がりが、世界を包む。
認識された世界だけが確かなモノだというのなら、
真実なんてこの声だけでいい。

月と街の狭間で、兎が跳ねた。
空は随分と遠ざかったけれど、
こんなにも蒼い光が身を染めている。