ああ、僕は歌うように……いや、この歌を歌い続けよう。

あなたはあなただよ。 ここにいるあなただよ。 いきてるのはあなただよ。 ぼくとはちがうあなただよ。 ぼくのしっているあなただよ。

ああ、僕は歌うように滅びたいんだ。

君に会いに行かなくちゃね。 何もいらない。何もしてくれなくていい。 君が存在してるだけで、まだ僕には前に進む気力があるって錯覚できる。 僕にはその錯覚が何より必要なんだよ。 真実など無くていい。雪が降る前に、暖めなくちゃいけないんだ。

矛盾する欲求。僕は世界に背を向け、止揚することに固執する。

眠り以上の快楽は無いね。 何もしなくていい。何も見なくていい。 ただ存在しているだけってことが許される唯一の瞬間だ。 ああ、いつまでも僕は静止していたい。 夢すら見なくていい。ただ此処に留まっていたいんだ。

ああ、僕は歌うように滅びたいんだ。